①新たなインプラントコンセプト②セメントを使わない③筋肉を切らないアプローチ“Subvastus approach”
これらを達成しつつ手術時間片膝40~50分、両膝同時90分を延長させない
①“Medial pivot knee”の採用
膝関節は曲げ伸ばしに伴い膝の内側を基準にして外側がより大きく回旋します。この動きを“Medial pivot motion”といいます。このような膝関節が有する本来の動きを保ち再現することをコンセプトとした内側が球形となり拘束性のあるインプラント“Medial pivot knee”を採用しています。正確なインプラント設置のために適切な骨の切り方、最小限の剥離を行います。靱帯バランスは必ず内側≦外側、伸展≦屈曲としてコンセプトと衝突しないようにします。
②骨との親和性を求めて
これまで骨とインプラントの間にセメントと呼ばれる充填材を使用していました。最近は骨との親和性を求めてセメントを使用しないセメントレスインプラントを使用しています。
③筋肉を守り切らない手術=真の低侵襲を追求する
膝関節に進入するためには膝前面の筋肉や関節包を切開する必要があります。そしてそれら切開した組織は元に戻す確実な修復が理想です。
従来は内側広筋に小切開を行うアプローチ“Mid-vastus approach”を行っていましたが、数年前より徐々に内側広筋を切らずに膝関節に到達するアプローチ“Subvastus approach”を学会や文献、手術ビデオ等より学び実践しています。
アプローチの差については議論の分かれるところと思います。私は、筋肉は挫滅を避けて筋繊維方向に切ればダメージは最小だが、さらに切らずに温存できるのであれば筋肉内の栄養血管や神経が守られるため、手術後の痛みの少なさ回復の早さに期待できると考えています。また、筋肉、腱を縫うことにはあまり意味がなく筋肉を包んでいる筋膜を確実に縫い修復することで解剖の層を守ることが大切と感じています。